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教会なのにプレハブ工法? トルコの聖ステファン教会が美しい

ヨーロッパにある教会と言うと、石造りの荘厳な建物をイメージしますが、中には鋳鉄で出来た珍しい教会もあります。トルコのイスタンブールにあるブルガリア正教の聖ステファン教会は、精緻な装飾が施されており、一見、石造りの教会のように見えますが、実は、プレハブの鋳鉄製の建築物なのです。

「鉄の教会」と呼ばれることもある聖ステファン教会は、鋳鉄製のプレハブ建築物としては世界最大級と言われています。建物の広い壁面から小さく複雑な装飾にいたるまで、建築部材を工場で生産、現場で組み立てるプレハブ部品で構成されており、その数は何千とも言われ、重量は500トンを超えています。ほぼすべての構造物と装飾は鉄で鋳造されており、よく見ると至るところ大きなねじの頭が見えることに気が付きます。

 

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この美しい鉄製の教会は、ブルガリアのナショナリズムが高まっていた19世紀半ばに始まりました。オスマン帝国のブルガリア人は何十年もの間、ギリシャ人と一緒に礼拝していましたが、ギリシャ人聖職者が優位に立っていることに不満を持ち、自分たちの礼拝所の設立を熱望していました。当時のスルタン(君主)であったアブドゥラジーズは、ブルガリア人とギリシャ人の間の緊張を和らげるために、ブルガリア人の願いを叶えたのです。

 

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当初は、イスタンブールのバラト広場とフェネル広場の間に寄付で建てられた建物をオスマン帝国初のブルガリア正教の教会としていましたが、火事によって焼失してしまいました。そこで、ブルガリア政府は古い教会の跡地に新しい教会を建てるための設計コンペを行いました。その結果、アルメニア人建築家のホブセップ・アズナヴール氏が提案した「鋳鉄製の構造」が採用されたのです。

 

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建設を請け負ったオーストリアの会社R.Ph. ワーグナー社は、何千もの鋳鉄製のプレハブ部品の製作し、500トンの鋳鉄を台船に載せて、ウィーンからドナウ川、黒海を経てイスタンブールに運びこみました。

 

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言い伝えによると、ブルガリア人はイスタンブールに自分たちの教会を建てたいとスルタンに頼み続けたが、なかなか許可をもらえませんでした。ようやく認可されましたが建設期間はわずか1ヶ月しか与えなかったそうです。そこで建築家は、教会の建築パーツを別の場所にある工場で制作しておき、それをイスタンブールに運び込んだ後1ヶ月以内に組み立てるという独創的なプレハブ工法による建築計画を思いついたと言われています。

 

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しかし、鉄製であったため、塩分の多いマルマラ海の近くにあることが災いし、完成後すぐに錆びてしまいました。しかし、トルコ政府とブルガリア政府の合意により修復され、2018年に再び一般公開されるようになりました。