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映画グランド・ジャーニーのモデル クリスチャン・ムーレック

映画「グランド・ジャーニー」7月3日公開

2020年7月3日に公開される映画「グランド・ジャーニー」は、人間と鳥が一緒に飛ぶ夢を叶えてくれる映画です。
14歳の少年が渡り鳥と一緒に飛んで旅する冒険物語です。
超軽量飛行機が鳥の仲間のように一緒に飛ぶシーンはほぼCGなしで撮影されています。
そのリアルな迫力も見どころです。

ストーリーは…

クリスチャンは一風変わった気象学者で、フランス・カマルグで雁の研究をしている。
超軽量飛行機を使い、渡り鳥に安全な飛行ルートを教えるという、誰もが無茶だと呆れるプロジェクトに夢中だ。
そんな変わり者の父親と大自然の中で過ごすバカンスなど、オンラインゲームに夢中な思春期の息子・トマにとっては悪夢でしかない。
湿地に囲まれたWi-Fiもつながらない田舎で暇を持て余したトマは、ある出来事をきっかけにその無謀なプロジェクトに協力することに。
こうして父子と渡り鳥たちの驚くべき冒険が始まった…。

このストーリーは実話を元に作られおり、モデルとなった人物がいるんです。
その人物について調べてみました。

鳥になった男 クリスチャン・ムーレック

クリスチャン・ムーレックはフランスで「バードマン」と呼ばれています。
彼が映画グランドジャーニーのストーリーの基になった人物です。

1995年、気象学者をしていたムーレックは、渡り鳥である雁がドイツからスウェーデンへの渡りが非常に困難なものであることに気づきました。
彼はこの問題が雁の「種」にとってより大きなリスクにつながる可能性があることを発見したのです。
ムーレックは、これらの雁が苦戦している理由の一つは、その移動ルートにあると考えました。
そこで雁たちと一緒に飛んでルートを案内しようと考えたのです。
「私は雁をスウェーデン北部のラップランドに戻したいと考えました。最初の頃は非常に困難の連続でした。鳥たちは私の後をついて来ようとしませんでした。」とムーレックは言います。
彼は雁と一緒に飛ぶが出来ないと判ると新しい方法を検討しました。
雁を雛から育てて一緒に暮らすことを試みたのです。
「刷り込み」によって雁たちは彼を「母」と見なすようになるのではないかと想定したのです。
そうすれば雁たちはどこに行ってもついてくるようになり、超軽量飛行機に乗って安全な場所まで案内できると考えたのです。

「雛から育てた雁をうまく渡りができるように導いたこの経験はとても感動的でした」ムーレックは言います。
「「子供たち」と離れることは非常にむずかしいことです。それでも雁を野生に戻し自然の本能に従うようにさせなければならないのです。」、
「鳥と一緒に飛ぶことは毎日泣くことでもあります」とも彼は言っています。

雁を助けることができたことに喜びを感じたムーレックは、渡り鳥のガイドの仕事を続けることにしました。
その後、彼の妻も一緒にフライトに同行して彼のサポートするようになりました。
今では何度も夫婦でフライトをし、多くの鳥の命を救っています。

National Geographicのインタビュー記事の中でムーレックは
「鳥と一緒に飛ぶことは今まで経験したことがない幸せを感じます。それは圧倒的な精神的体験です。天使ともいえる鳥たちと一緒に天空を飛ぶことは何よりも美しいと感じます」
「印象深かったフライトは、スウェーデン北部からドイツ南西部まで、33羽のメジロガチョウを連れての大フライトです。妻も同行したのですが、その時妻は妊娠5ヶ月で長男を妊娠していました。そのフライトは5週間にもなりました」と語っています。

渡り鳥を保護するために

ムーレックの渡り鳥の保護戦略は、様々なテレビ特集や雑誌の記事を通じて世界中に広く知られるようになっています。
多くの人が鳥と一緒に飛ぶことに興味を持つようになりました。
これは繊細な渡り鳥の保護についてメッセージを広げる良い機会だとムーレックは考えています。
「化学物質を使用した農薬の影響によるヨーロッパでの渡り鳥の消失について証言する良い機会です」と彼は言っています。

ムーレックにとって、鳥と一緒に上空から眺める景色は何物にも代え難いそうです。
フライトの最中は写真やビデオを撮ることが多いそうで「ヨーロッパ最大の古い火山の近くの 美しい渓谷の上を飛ぶことがあります。 雲があるときはその上を飛びます。このフライトの写真を撮るのが好きなんです」と彼は言います。
ムーレックは、渡り鳥がいかに脆弱であるかというメッセージを伝えると同時に上空から捉えた景色の美しさも伝えたいと考えています。
魅力的な写真やビデオでメッセージを伝えることも重要と考えています。
「私が撮った飛んでいる鳥の美しい写真が、渡り鳥や人間の役に立つことを願っています」とムーレックは言っています。

このように渡り鳥についてのメッセージを伝えることで、人々が渡り鳥に悪い影響を与える可能性のある活動を止めてくれることを願っています。
「ヨーロッパでは、この30年間で野鳥の3分の1が人間のせいで姿を消しています。これは災害ともいえる大きな問題です。」とムーレックは語っています。