サソリの毒の値段を知っていますか?
実は世界で最も高価な液体はサソリの毒なのです。
どんなサソリの毒が高いのか?なぜサソリの毒が高価なのか?についてご紹介します。
世界一価格が高いサソリの毒
サソリの毒の中で最も高価なのは、オブトサソリ(尾太蠍・通称デスストーカー)の毒になります。
世界で最も高価な毒ですが、なんと世界で一番高価な液体でもあります。
その価格は、1ガロン(約3.8リットル)あたり最大3900万ドル(約40億円)にもなります。
オブトサソリ(デスストーカー)とは
オブトサソリ(デスストーカー)は、最も危険なさそりの一種と言われています。
デスストーカーに刺されると子供や高齢者にとって命にかかわる場合も多いほどです。
しかもその痛みは蜂に刺された時の100倍とも言われています。
専門家によると、その痛みは耐え難いものとして説明すること適切な表現だそうです。
オブトサソリ(尾太蠍)は節足動物鋏角亜門サソリ目キョクトウサソリ科に属するサソリ類の総称。主に中東・ヨーロッパに生息。デスストーカー、イスラエル・イエロー・スコーピオンとも呼ばれる。
特徴
和名通り鋏に比べて尾が太く、これを振るって外敵から身を守ったり、獲物を捕らえる。夜行性で、昼間は石の下や巣穴に潜み、夜になると出歩いて、昆虫や小動物を探して捕食する。危険性
毒性が非常に強いキョクトウサソリ科の中でも最も危険な種類である。餌の動物を捕食する時も、防衛の時も積極的にその毒針を振るい、餌の少ない砂漠で確実に獲物を仕留める為に強化された毒は人間でも死亡例があるほどの致死性を持つ。動きも素早く、走るときはかなりのスピードで砂地を進む。体を方向転換させるスピードも速い。サソリの中でも特段に気が荒く、攻撃性も非常に強いので、サソリの飼育の初心者には薦められないといわれ、2006年からその危険性故に日本への輸入が禁止されている。
-Wikipediaより引用
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毒を取る必要性
デスストーカーの毒を抽出するには、人間が手作業で絞らなければなりません。
しかしなぜそのような危険を冒して毒を抽出するのでしょうか?
実はデスストーカーの毒の成分の一つであるペプチドクロロトキシンは、人間の脳腫瘍の治療に活用できる可能性があることが判ったのです。
また、毒の他の成分はインスリンの調節や糖尿病の治療に活用できる可能性があります。
医療業界にとっては非常に貴重なものであり、研究機関はそのためには高額でも購入する価値があると考えているのです。
なぜ価格が高いのか
また、この毒の希少性も価格を押し上げる要因の一つになっています。
一匹の成体のサソリから採取できる毒の量は一度にわずか2mgなのです。
一度毒を採取したサソリから再度採取できるようになるまで2~3週間かかると言われています。
しかもほとんど全てが手作業で採取されていることを考えれば、1ガロンの毒を採取するのがいかに気の遠くなる作業かが判ります。
その結果、この毒の価格は、1ガロン(約3.8リットル)あたり最大3900万ドル(約40億円)にもなるのです。
動画ではサソリの毒を抽出している様子がわかります。
この様子から毒を抽出するのがいかに大変で、わずかな量しか採取できないことがわかります。
その他の高価な液体
実はこのサソリの毒よりも高い価格がついた液体が過去に一点だけあります。
それは馬の精液です。
世界で最も高価な種馬とも言われる「ガリレオ」という名の精液はBusiness Insiderによると、1ガロンで4900万ドルにもなったそうです。
しかも手に入れるのも危険はありません。
しかし、これはたった一頭の馬に限った話であり、一般的にはデスストーカーの毒が最も高価な液体と言えるのではないでしょうか。
まとめ
- 世界で一番価格が高いのはオブトサソリ(尾太蠍・通称デスストーカー)の毒
- 価格は、1ガロン(約3.8リットル)あたり最大3900万ドル(約40億円)
- 毒は人間の脳腫瘍や糖尿病の治療に活用できる
- 一匹のサソリから採取できる毒の量は一度にわずか2mg
- 過去にサソリの毒より高価な価格がついたのは種馬「ガリレオ」の精液で1ガロンで4900万ドル